こんにちは、無国籍チャンネルにお越しいただきありがとうございます\(^o^)/
突然ですが皆さんは雨好きですか?
私は雨は嫌いじゃないんですが、傘さすのは嫌いですಠ_ಠ
今日はそんな雨の日に傘をささなくてもよくなる夢のような素材、Gore-Texの選び方の話。
同じく傘が嫌いな方は必読です(笑)
Contents
そもそも【Gore-Tex】ってなんなのさ
アウトドアする人には馴染みのある言葉ですが、日常会話でゴアテックスなんてあんまり出てこないですよね^^;
なんとなく、雨具のことかな…?くらいは知っているでしょうか。
ゴアアテックスとはアメリカのGORE社が作った素材の名前です。
東レのトレビーノって商品があるように、ゴアのゴアテックスって商品があるんです。
そのゴアテックスって実際のところどんな商品なの
ゴアテックスは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、テフロン)を延伸加工したePTFEフィルムとポリウレタンポリマーを複合化して作る。
出典:Wikipedia
Σ(・□・;)?!
って言われてもさっぱりですよね、私もさっぱりです(笑)なのでこの辺はとりあえずすっ飛ばして説明しますね。
ゴアテックス=防水透湿素材 のことで、その名の通り防水性があり透湿性がある素材のことです。
水を通さないけど、湿気は通す素材ってことですね。
見た目は卵の薄皮のように白くて薄い膜で、ゴアテックスメンブレンとも呼ばれています。
ただゴアテックスメンブレンはそれだけだととても弱いので、色々な素材の生地と一緒にラミネートして(挟み込んでくっつける)組み合わせ、丈夫な一枚布に仕立ててあります。
登山用の雨具や、防水の靴、帽子を、このゴアテックスメンブレンがラミネートされた生地で作ることによって、水を通さないいろんなアイテムを作ることができるんです。
けど布だと縫い目とかあるじゃん
防水素材だけで作っていても、確かに縫い合わせの部分には糸を通す穴が開いてしまうので普通はそこから水が入ってきますよね。
しかしゴアテックスが使われている商品には防水性のある”シームテープ”というものが縫い目に貼りつけられて、目張りされた状態になっているのでそこからの浸水も防ぎ、完全防水を実現しているんです。
いろんなブランドからゴアテックスが出てるのはなんで?
先述したように、Gore-Texとはあくまで素材であって、それが使われて出来上がった服や帽子のことを指すわけではありません。
各ブランドがゴアテックスと契約して素材を使わせてもらい、それぞれが商品を開発して”ゴアテックスを使った各ブランドの服”を作り上げてるんです。
もし工場で手抜きしてたら同じゴア使っててもブランドによって性能差出そう
手抜きなんてことはしないと思いますが(笑)そこはなかなかゴアさんも厳しくて、いくら契約してるからといっても勝手に商品は販売できないようになってます。
各ブランドがゴアテックスを使って作った試作品は、ゴア社の耐久テストをクリアしないと販売できない流れになってるんです。
基準以下のものは販売できないので、ブランドが変わっても防水性能に変わりはでないということになります。
すげーじゃん、ゴアテックス
そうなんです(笑)しかもゴアテックスには補償制度がありまして
万が一、GORE-TEX® プロダクトの防水性や透湿性、防風性に問題があるときは、その状況に応じて交換、修理、返金などの対応をさせていただきます。
出典:gore-tex.jp
これってすごいことですよね、提携している各ブランドのGore-Texを使った商品を”製品として有効に使用できる限り”保証している。
使いすぎてボロボロになったものはさすがに保証できないけど、現役のものに関しては使用していても補償の対象なんですよ。すごい自信を感じますね。(-᷅_-᷄๑)
Gore-Texの種類と選び方
さて、本題のゴアテックスの選び方に入りましょう。
今までゴアテックスと一括りに言ってきましたが、実は大きく分けると3種類存在するんです(ほんとはもうチョイあるけど特殊なので省きます)
それが「プロダクト」「アクティブ」「プロ」
そしてめちゃくちゃざっくり言ってしまうと、七割くらいの人は「プロダクト」を選べば正解なんじゃないと思います(笑)
オールマイティーな「プロダクツ」
ゴアテックスプロダクツ一番の特徴としては、全体のバランスがよく作られているところです。
ゴアテックスの種類が変わると、防水性や透湿性、耐久性がそれぞれ異なってくるのですが、プロダクツはそれぞれの性能がバランス良く平均的に作られているものの多いシリーズなんです。
ちなみにゴアテックス商品のタグに、PROやActive書とかれていないものは基本全てプロダクツです。
とはいえそこだけを見て判断するのは早いΣ(・□・;)
プロダクツの中は実はさらに細かく分かれています。
- 2レイヤータイプ
- 3レイヤータイプ
- Zライナー構造タイプ
なんか嫌になってきますね(笑)
簡単にいうならば、生地がどういう状態で、何層になっているかの違いです。
標準的なモデルは3レイヤータイプ
ゴアテックスメンブレンに表地と裏地をラミネートしてつくった一枚布で(3層でできているから3レイヤーと呼ばれる)作られています。
耐水圧(耐えうる水圧)も高いものが多く、丈夫で汗抜けもよく、軽いので、特に他にする理由がないのであれば私は3レイヤータイプを選ぶのが一番オススメです。
3レイヤータイプは裏地がこんな見た目になっているものが多いです。
構造のイメージはこんな感じ。
プロダクツ 3レイヤー向きの用途
街着にも適した2レイヤータイプ
ゴアテックスメンブレンと表地をラミネートした生地プラス、分離した裏地(メッシュ等)が別に縫い合わされた構造になっていています。(Zライナー構造もこれに近い作り)
このタイプのいい点は、着心地は柔らかいこと。ゴアテックス独特のゴワゴワとした感じが少ないです。
そのぶん生地の耐久性が3レイヤーやプロよりは劣るので、あまり岩場を歩くようなハードな登山よりも軽登山に向いています。
また2レイヤーは他より保温性が高いです。
メッシュと二重になっていることでジャケット内に空気の層が生まれやすいので、寒い時期に使うことが多いのであればおすすめです。
キャンプや、街着で防寒着として利用したいと考えているのであれば、着心地も良く動きやすい、2レイヤータイプやZライナー構造タイプがいいですね。
プロダクツ 2レイヤー, Z構造向きの用途
活動的なあなたに!「アクティブ」
さて、お次はゴアテックスアクティブのご紹介です。
商品のタグにActiveと白文字で書かれているのが目印です。
その名の通り、アクティブに動く人用に作られているモデルで、特殊な作り方により他のゴアテックスを使ったものより圧倒的に軽く(ジャケットにして300g程度)生地も薄くできています。
汗によるジャケット内の湿度を逃す、透湿性がどのモデルよりも高いので蒸れにくく、汗冷えを起こしづらいのが特徴です。着心地もとても柔らかいです。
そのぶん耐水圧は少し他より劣るので、縦走登山のように長時間激しい雨の中で使う可能性がある人には向いていません。短期決戦型ですね。
またほかのゴアと比べると薄手なので岩場など擦れる環境での使用には不向きです。
ゴアテックスはどれも完全防風なので、小さくまとまるアクティブは旅行先に持って行くウインドブレーカー替わりの羽織りものとしても重宝しそうです。(バックパッカーは耐久性面から見てプロダクツがオススメ)
アクティブ向きの用途
これを選ぶあなたは登山家「ゴアテックスプロ」
お疲れ様でした。最後の一つです^^;
ゴアテックスプロ!アルパイン仕様のゴアです。
とは言え別にプロしか買えないとかではないのでご安心ください(笑)ただまぁーいいお値段します^^;
タグには白文字でProと書かれています。(写真のジャケットは少し古いものなのでPro Shellと書かれていますが、今はProのみの表記です)
ゴアテックスプロの基本的な作りはプロダクツの3レイヤーと同じなのですが、違いはその表地にも裏地にも、全体の作りにもあります。
表地は40デニール(糸の太さの単位)以上の糸で作られたものしか使ってはいけないとされ、摩擦によって破れてしまうことのない堅牢な作りに仕上がっています。
裏地にもマイクログリッドバッカーテクノロジーと呼ばれる、引き裂きに強くなめらかな肌触りの裏地が採用されているので、重ね着していても引っかかりも少なくスムーズな体運びが可能となっています。
3レイヤータイプよりきめ細かい見た目の裏地。(今のPro用の裏地はこれに格子状のラインが入ったものになっています)
全体の作りも”ストームテスト”と呼ばれる嵐の中でも浸水しないかどうかの実験にクリアしないといけなかったり、冬山でも使えるように工夫が凝らされているものが多いです。
要はゴアの中で一番丈夫なシリーズなんですね。
ただ強いぶんめっちゃゴワゴワします。きているうちに多少柔らかくはなりますが、アクティブやプロダクツと比べると雲泥の差です。
厳冬期の登山や、バックカントリー、アイスクライミングなどハードな使い方をされる方向けですね。
プロ向きの用途
サクッと説明できるかと思ったのですが、めっちゃ長くなり申し訳ないです^^;
少しでも選ぶ参考になれば幸いです。
次回は正しい使い方とお手入れ方法を説明していこうと思うので、お楽しみに!