みなさまこんにちは\(^o^)/
今日は大好きなBUMP OF CHICKENのアルバムの中でも激推しの1枚
「ユグドラシル」について語ります。
ほんと、何回聴いたかわからないくらいリピートしまくってるこのアルバム。
まだ聴いたことがないならかなりオススメなので是非!
Contents
ユグドラシル
アルバム情報
発売日 | 2004年8月25日 |
時間 | 59分58秒(ボーナス除く) |
レーベル | トイズファクトリー |
収録シングル | スノースマイル・sailingday/ロストマン・オンリーロンリーグローリー・車輪の唄 |
備考 | BUMPメジャー2枚目、通算4枚目のアルバム。ユグドラシルとは北欧神話に登場する架空の世界を体現する巨大な木のこと。 |
収録曲
- asgard (インスト)
- オンリー ロンリー グローリー
- 乗車券
- ギルド
- embrace
- sailing day
- 同じドアをくぐれたら
- 車輪の唄
- スノースマイル
- レム
- fire sign
- 太陽
- ロストマン
- midgard (インスト)
+隠しトラック(O・TO・GA・MEはーと)
アルバム全体を通しての印象
ユグドラシルは、これ以前に出た3枚のアルバムと比べると比較的全体を通して聴きやすいアルバムに仕上がっています。
演奏だけではなく歌詞も、若さゆえにバリバリとがってた(?)昔と比べて少し穏やかになったと、長いファンの中には少し物足りなさを感じた人もいたようです。
しかーし!
このユグドラシルは、世の中の素晴らしさと理不尽さとか、自分の周りにいる大事な人とそうじゃない人とか、様々な存在とそれに対しての藤くんの想いや考えとのバランスがとても絶妙な素晴らしいアルバムに仕上がってます。
若くて少し攻撃的な前作までのアルバムを経て、いろんな経験を積んだ藤くんが次の段階へ足を踏み出そうとしているこの一瞬だからこそ生まれた、強いけど繊細な曲だらけ。
若さと大人さのいいとこ取りって感じですね。
そしてそんなバランスで主張や想いが書かれた歌詞には共感しやすい説得力や重みがあり、演奏抜きで歌詞カードだけを読んでもすごく伝わるものがあります。
特に、人を前に突き動かすような重さを感じる歌詞がこのアルバムには多いので、何かを悩んでいる人には心強い味方になる曲も多いんじゃないでしょうか。
ちなみに1曲目と14曲目がasgardとmidgardというインストゥルメンタルの曲になっていて、藤くん曰くこれらは”表紙と裏表紙”的な存在だそうです。
ぜひユグドラシルという一冊の本を読み進めていくようにこのアルバムを楽しんでください。
またこのアルバムの演奏にはマンドリンが初登場しています。(車輪の唄など)
個人的にはこのマンドリンの音色とバンプの曲がめちゃくちゃ合う!!
何度も繰り返し聴きたくなるような綺麗で心地のいいメロディにも注目です。
曲紹介
ではここからはそれぞれの曲を紹介していきます\(^o^)/
1. asgard(インスト)
どこか懐かしさを感じさせるようなギターの音色が渋く響く、ユグドラシルのオープニングにふさわしいインストゥルメンタルの曲です。
私はこの曲を聴くたび「今からユグドラシルが始まるんだ」と少し気持ちが高揚します。
2. オンリー ロンリー グローリー (アルバムver)
asgardが終わり一瞬の静けさが訪れた後、「オンリーロンリーグローリー」がコーラスと共に始まります。
このコーラスはシングルverにはなかったものなのですが、これがあることによってasgardとの流れがとても自然に仕上がっており、物語の幕開け感も増しています。
曲はBUMPのシングルらしいアップテンポで疾走感のあるメロディと、立ち上がる恐怖から目をそらさず、自分を信じて前に向かっていく大切さを描いた内容の歌詞でとっても元気が出ます。
3.乗車券
「オンリーロンリーグローリー」のカップリングとして作られたのに、パンチ力がありすぎて結局カップリングにならなかったという曲者の一曲です。(結局「睡眠時間」がカップリングになったのですが、逆にめっちゃマイルドな曲でちょっと笑ってしまいました。笑)
乗車券はのっけからかなりヘヴィな曲調で、普段あんなに穏やかな歌声の藤くんが、吐き捨てるように唄ったり、叫ぶように唄ったりするのは後にも先にもこの曲だけではと思います。
歌詞も人間の欲の部分がむき出しになったような内容であまり救いもないので^^;もしかしたら好き嫌いは結構あるかもしれませんね。
さっき「ユグドラシルは聴きやすいアルバムです」なんて言ったところなのに(笑)
ちなみに私はこの曲人間ぽくて好きですಠ_ಠ
メロディもかっこいい!
4.ギルド
最近はオンラインゲームでもよく耳にするようになった言葉ギルドですが、辞書を引くといろんな意味が出てきます。
この曲の場合「職業別組合」が当てはまるのでしょうが、金メッキとかギルド加工って言いますよね。意外とそっちを当てはめてもこの曲のストーリーに合ってる気がして面白いなと思うんです。
って曲の説明になってませんね^^;
乗車券の重さから打って変わって、ギルドは思わず口ずさんでしまうようなキャッチーなメロディに仕上がってます。
ただ歌詞は仕事と生きることがルーティンになってしまっている事実を考え直せという内容なのでキャッチーではないです(笑)
曲の間中ずっと鳴り響いている、つるはしを岩に思いっきり当てたような金属音は鉄アレイを叩いて作ったんだとか。
ちょっとレッチリのBreaking the girlを彷彿とさせます。
藤くんの頭の中には鉱山で働く人がこの曲のイメージにあったのだと思われますが、その後「ギルド」のPVを兼ねて作られた「人形劇ギルド」はまさしく鉱夫とその娘の物語でした。
なんとも可愛い、でも見てて切ない作品なので是非チェックしてください。
おまけについてるBUMPメンバーのトークも、見えるポンツカみたいで面白いですよ(笑)
5.embrace
今までの流れと少し変わって、バラード調のゆったりとしたメロディに優しい歌詞がのせられた、タイトル通りの(抱擁する、抱きしめる)暖かい聴き心地の曲です。
目の悪い藤くんが、人を感じるのに視力ではなく体温という情報を頼りに書いた歌詞が印象的です(実際これ書いた時視力が低下してたらしい)
「視力を無くしても身体中の細胞フル動員で君を見る」という歌詞があるのですが、体温で人を見るってことは、人間としての自分を見て求めてくれている感覚があって、なんとも素敵ですね。
ラブソングなのかどうかは定かではありませんが、何れにしてもこんな風に想ってくれる人がいるっていいなとembraceが流れている間は少しまったりする。そんな一曲です。
6.sailing day
映画ワンピース「デッドエンドの冒険」主題歌なので聴いたことがある人もかなり多いのではないでしょうか。
embraceのまったりムードから一気に目が覚めるようなハイテンションの明るい曲となっており、歌詞もめっちゃ前向きというか元気一杯です。(とはいえタイアップが決まる前にできていた曲なのでワンピースを意識して作ったわけではないそうです)
昔読んだインタビューで、この曲にはわざと普段使わないような「運命」とかすごく意味の強い言葉をあえて選んで使ったと言っていた記憶があります。
それは、歌詞制作に9ヶ月を要したというとても複雑で繊細な曲「ロストマン」と両A面になるポジションには、その対になるような「運命」という絶対的なものにもガンガン勢い良く突き進む、人生楽しもうぜ!といった明るい曲を作りたかったからなのかなと私は感じました。
カラオケで唄ってもきっと盛り上がりますね\(^o^)/
7.同じドアをくぐれたら
普段は大切にしたいものは手にとって掲げるのに、重たいものほど沈む「天秤」をテーマに曲を書きたかったそうですが、確かに言われてみれば変な感じがしますね。掲げた方を捨てるって。
何かを手に入れるためには何かを捨てなければならないことが時にはありますが、その決断は非常に勇気のいることです。
この曲も強い意志と切ない気持ちの中、つないでいた手を離し、新たな道を進むためくぐらなければならないドアの鍵をそれぞれ手に入れる2人の姿が描かれています。
私はこの曲に自分の気持ちを重ねるととても胸が苦しくなるので、普段は感情移入しすぎないように聴いてます(笑)
とはいえ、終わりにかけて強調されていくマンドリンの音色がとても綺麗で落ち着きのあるメロディなので、曲全体はずっしりとした重みのある作りになっているのですが、聴き終えた後の余韻は、泣き明かした後妙にすっきりするあの感覚に似てます。(抽象的ですみません^^;)
8.車輪の唄
アルバムが出た後、シングルカットされた珍しいパターンの曲です。
「同じドアをくぐれたら」同様別れを描いた歌ですが、とてもイメージしやすいストーリー展開あるの歌詞と、軽快な曲調で親しみやすい仕上がりになっています。
バンプファン以外からもこの曲好き!って話しを結構ききます^^
同じドアをくぐれたらがマンドリンの音色で終わり、車輪の唄のイントロはマンドリンのアルペジオから始まることで、全然タイプの違う2曲がうまく繋がり、出だしからアップテンポな曲なのにすんなり耳に馴染むよう出来ているところにも注目して聴いてください(意図されたものかは不明ですが^^;)
9.スノースマイル
シングルで発売された、バンプ不動の人気バラード。
この曲出だしのギターアルペジオを練習した男子はどれほどの数いるのでしょうか(笑)
バンプの曲って季節感のないものが多いかなと思うんですが、この曲は珍しく「冬が寒くて本当に良かった」「雪が降ればいい」「落ち葉を蹴飛ばすな」なんて、これは冬です!という限定的なシチュエーションで描かれているのが面白いなといつも聴いてて思います。
「君と出会えて本当に良かった」という言葉を優しく唄われることで、冬に別れがあったことを思い出す曲なのに暖かい曲に感じるから不思議です。
10.レム
藤くんがメンバーに黙ってこっそり作ったというエピソードがあり、アルバムに収録するかも悩んでいたという一曲。
全体的にトーンが低めで、一気に盛り上がったりするところもなく、どちらかといえば単調なメロディの曲なのですが、歌詞は逆に非常に攻撃的で「ユグドラシル」に収録したから陽の目見たけど、他のアルバムならそうはいかなかったんじゃないかなぁと思うほどです。
この曲は藤くんが何かにとどめをさしたくて、殺人鬼の気持ちで書いた歌詞なんて話も聞きますが「走り疲れたあんたと改めて話がしたい、心から話してみたい」で締めくくられていることから、とどめを刺したのは相手ではなく、自分の中の何かしらの感情だったのかなと勝手に思ってます。
ちなみに私は間奏で入る、木琴のような音が妙な虚無感と優しさを醸し出してて好きなのですが、いろんな話しがとびかうこの曲に関して、その辺はあまり注目されてないみたいですね^^;
11.fire sign
ユグドラシルの中に仕掛けられていた「レム」という名の落とし穴にはまった後、一気に元いた場所まで案内してくれるような明るさを持った、まさしくfire signという名にふさわしい一曲。
メンバーヒロくんの誕生日に送った曲だそうです。
自分を信じて生きる大事さを綴った前向きな歌詞と、みんなで一緒に歌いたくなるようなアレンジのメロディなので、ライブで歌うと絶対盛り上がること間違いなしです。
個人的にはこの曲を聴くと、もうすぐユグドラシルも終わりかぁという気持ちに切り替わります。
12.太陽
fire signで盛り上がった後、スローテンポな「ユグドラシル」っぽさを感じる一曲が再び現れます。
ただポツリポツリとスタートしますが、終盤にかけてコーラスが入り、盛り上がっていく作りなので、あまりこの曲にマイナスのイメージは持ったことはないですね。
傷つかずに生きるために感情や感覚のない世界に身を置いていた登場人物が「君のライト」に照らされたことで「暖かくて寒気がした」という歌詞があるのですが、これって思いつきそうで思いつかない言い回しですよね。
メロディがそこまで派手じゃないので、より藤くんの書く歌詞の表現力を感じる一曲に仕上がってます。
13.ロストマン
ついにここまでやってきました。長くお付き合いいただきありがとうございます。
ユグドラシルの歌詞付き曲最後はロストマンです。
さっきsailing dayの紹介時にちらりと言った、歌詞を書くのに9ヶ月を要したという曲です。
この曲は私がBUMP OF CHICKENの中で最も好きな曲であり、今後これ以上好きになれる曲なんてないんじゃないの?と思う、ほんとに素晴らしいおすすめ曲です。
何か一歩踏み出す勇気が欲しい時に聴けば必ず力になってくれます。
普通のラブソングなんじゃないの?と思うなかれ!
この曲はラブソングではなく、自分の中のいろんな感情と向き合い、悩み、考えた末に初めの一歩を踏み出すまでのとても大きくて前向きな歌です。
ぜひそういう視点で歌詞を読んでみてください^^
メロディも初めはそっと静かにスタートするのですが、だんだんと霧が晴れて目の前に壮大な世界が広がっていくような、ぞくっとする高揚感を持たせる仕上がりになっており、歌詞と非常にリンクしていて文句なしです。
ほんと、ユグドラシルの締めくくりにふさわしい一曲です。
ええ曲や〜(;o;)
ロストマンに関しては好きすぎて別の記事も書いてるのでよければそちらもあわせてご覧ください。
14.midgard
ユグドラシルの裏表紙です。
表紙の役割である、asgardと同じメロディなのですが2秒ほどこっちの方が曲自体が長いです。そしてちょっぴり音量が大きいので力強く感じますね。
隠しトラック
いつもCDを聴き終わった後放置してると急に流れ出すのでめっちゃびっくりする隠しトラック(笑)
O・TO・GA・MEはーとがどんな曲かは実際に聴いて確かめてください(笑)
聴けば聴くほど魅力の上がるアルバム
予想以上に長い記事になってすみません^^;
まだまだ延々語れますが、この辺までにしておきます。
ユグドラシルは冒頭でも言った通り、一見さらっと聴いてしまえる聴きやすいアルバムに仕上がっています。
しかし実際は、1度目より2度目、2度目より3度目と回数を重ねれば重ねるほど、使い込めば味が出る革製品のように良さが滲み出てくるアルバムなので、初めて聴く人も、もう聴いたことがある人も是非何度か聴いて、その都度好きになってもらえれば嬉しいです^^
それではまた次回お会いしましょう!